今回は最新読書レビューです。
コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える
冨山和彦さんです。
前回のコロナショック・サバイバルからの続編になります。
今回のコロナショックで会社変革が余儀なくされています。
もともと制度疲労となっていた日本の会社にとって、この劇的な環境の変化が
後押しとなっています。この環境化下で真に変われる企業がどれだけ出てくるか
注目です。
さて、内容を見ていきましょう
------------------------------------------------------------------------
- 【1.今こそ「日本的経営モデル」から完全決別せよ】
- 【2.両利きの経営の時代における日本企業の現在地】
- 【3.CXビジョン 目指すべき会社のカタチ、持つべき組織能力とは】
- 【4.CX=「日本の会社を根こそぎ変える」を進める方法論】
- 【5.日本経済復興の本丸 中堅・中小企業こそ、この機にCXを進めよ】
- 【6.世界,国,社会,個人のデジタルトランスフォーメーションは,どこに向かうのか】
------------------------------------------------------------------------
【1.今こそ「日本的経営モデル」から完全決別せよ】
同質的で連続的な組織モデルが日本の強さだった。
グローバル化、デジタル化で日本を追い込んでいった。
日本的経営の主要要素は終身雇用制、年功制、企業別組合
そこにデミング博士のQCサークル活動がはまった。
日本のカイシャの仕組みは、外壁は極めて厚く、排他的
組織内に収まる変異対応能力には強いが、それ以上には弱い
野球では勝てるがサッカーでは勝てない
スマイルカーブの川上と川下を取ることが重要
日本はアーキテクチャーを誰かに決めてもらい、その中で戦うことが得意
会社は頭から腐る
【2.両利きの経営の時代における日本企業の現在地】
伝統的戦略経営が死んだ
誰かが起こしたイノベーションにどうやって対応するか?
日本企業も苦しんでいるが、かつてのアメリカ企業も苦しんだ
既存事業と新規事業を起こせる経営で既存で稼いで新規を育てる
ゆでガエル産業になってはいけない
10年毎に中高年のリストラが繰り返されている
今回のコロナショックで「ごっこ」の改革があぶりだされる
リアル×シリアス(サイバー×フィジカル)フェーズに入り、可能性あり
【3.CXビジョン 目指すべき会社のカタチ、持つべき組織能力とは】
会社の憲法を改正すべき
平均就任期間は10年、ジョブ型、多様性重視、複業推奨、経営若返り等
日本のトランスフォームな会社はリクルート、キーエンス
ノキア、マイクロソフトが蘇ったのは戦略的ピボット
【4.CX=「日本の会社を根こそぎ変える」を進める方法論】
CXゴールは10年程度で設定 多元性とムービングターゲットとする
仕掛けどころ1 ガバナンスと社長指名のセット営業
仕掛けどころ2 人事制度改革
仕掛けどころ3 固定費改革
仕掛けどころ4 ポートフォリオ経営改革
仕掛けどころ5 オープンイノベーション
仕掛けどころ6 M&A組織能力
仕掛けどころ7 経営危機からのターンアラウンド
持続的なCXを獲得することが大事
【5.日本経済復興の本丸 中堅・中小企業こそ、この機にCXを進めよ】
7割がL型産業 ローカルDXを進める必要あり
外部人材を登用する
伴走型企業支援サービスが機能する そして地元金融機関が最適
地方国立大学にも注目
【6.世界,国,社会,個人のデジタルトランスフォーメーションは,どこに向かうのか】
田中角栄の列島改造論の政策の賞味期限切れが1990年頃
世界はストックのインフレとフローのデフレ状態 慢性的な高血圧
貨幣制度、資本市場、株式会社は人間の人工物
リーダーが弱体化してきた
ハードローからソフトローへ
株式会社の耐用年数はいつか
個人は業を獲得すべし 事業は業で事を成す
can will shallが重なっている仕事を目指す
そこそこ食えること 人に役に立つことが重要
会社の積分として社会 会社の微分として個人 会社が変わることが大事
いかがだったでしょうか?
これからの強い会社のカタチを示してくれた名著です。
企業再生のフロントランナーが極めて明確に本に示してくれました。
今回提示した強い会社のカタチに近い変革をしている企業が生き残り、
投資先の会社としても伸びていくものと思います。
是非、手に取って読むのをおススメします。
↓押していただけるとブログ継続励みになります。
|