今回は読書レポートです。
コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画 冨山和彦さんです。
冨山さんはIGPIのCEOで、JAL含め、企業の経営改革のプロです。
やはり、プロ中のプロが高い問題意識、課題意識を持って書いた本は、
かなり示唆に富みます。
世界と日本における、地球規模の危機に世界の企業、
そして日本の企業はどのような姿勢、
ビジョンを持ってこの危機を乗り越え、確かな成長に結びつけることができるか、
まさに、コメンテーターではない実務者の考えを聞きたい方は必読の本です。
では、本の中身に入っていきましょう。
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【1.L→G→F 経済は3段階で重篤化する】
ローカルクライシスの第1波からグローバルクライシスの第2波、ファイナンシャルクライシスの第3波がある。
何としても、Gの第2波で経済危機を収束されることが肝要。
日本は過去30年で沢山の危機を経験し、知見がある。
【2.企業が、個人が、政府が生き残るカギはこれだ】
・新時代の幕開けには世界的リスクイベントがある。
・経済危機時の生死は、手元流動性、金融機関との信頼関係、稼ぐ力と自己資本の厚み
・修羅場の経営の心得は以下
1.想像力:最悪のケースを想定
2.透明性:Bad Newsをあからさまにする(りそなの再建例)
- 現金残高確保と管理(短期的なPL目標は捨てる)
- 捨てる覚悟(トリアージ経営)
- 独断即決(危機時においては即断即決、朝礼暮改)
- タフネス(目的を決めて、それ以外の手段の選択については批判にも耐える)
- 資本の名人(つなぎ融資と構造改革費用を明確に分ける)
- ネアカ(危機は、新たなビジネスチャンス!)
上記以外に、べからず集を紹介している。
個人としては、歴史に学び、いままでの常識で何が壊れるかを見定めることが重要
【3.危機で会社の「基礎疾患」があらわに】
基礎疾患を持つ、古い日本的経営については弱体化が露呈され、令和モードへと全面改訂しなければならない
【4.ポストコロナショックを見すえて】
・L,Gの世界の両方に構造改革の好機が到来
・DXごっこは淘汰され、本気のDX,CX(コーポレートトランスフォーメーション)が求められる
TA(ターンアラウンド)局面はCXのチャンス
ローカルからグローバルへと一方通行の流れが変わる好機
いかがだったでしょうか?
私は、実務を知ったプロの心得や今後のビジョンを確認できました。
ポイントだけでは、掴めないので是非手に取って読んではいかがでしょうか?
CXをメイントピックにおいた、続編も今後出版予定のようです。
新たな書籍を楽しみにしながら、今回のブログを締めたいと思います。
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