今回は読書レビューです。
シン・二ホン 安宅和人さんです。
安宅和人さんは、大学教授、ヤフー株式会社 CSO等、
様々な肩書がある方です。
内容について、楽しみにして読みましたが、
かなり内容が多岐にわたります。
これからのAI×データ時代にどのようなスキルが必要か、
また、将来の日本のみならず、地球環境の継続性を憂い、
どのような対応が必要か、
そして具体的にどのような行動をしているか等
多岐にわたると同時に、長期的な課題についても取り組んでいます。
どの内容も、データに基づき、事実を把握した上で読者に説明する、
問いかける内容となり、説得力があります。
このブログだけではとても伝えることができませんので、
手にとって読んでみることをおススメします。
幅広い年代の方におすすめの本です。
それでは、本のエッセンスを確認してみましょう。
目次
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<1.これからの世界>
AI×データの世界では、変化が指数関数的に起こる。
すべての産業がAI×データ化する。
状況把握から打ち手が1つのループとなり、意思決定が早くなる。
データ利活用の連携が増える。
1900年 馬車でいっぱいだったニューヨークが
1913年にはT型フォードの車でいっぱいになった。
それだけ、変化は一気に起こりうる。
未来の方程式 未来=夢×技術×デザイン
<2.日本の現状と勝ち筋>
1人負けを続けた15年間 生産性の伸びしろが日本は大きい
女性の主要大学の就学率が日本は極端に少ない これも伸びしろがある。
日本は人材投資、技術開発投資の比率が少ない。
データ作り、プラットフォームの土俵に立てておらず、
データセンターとしての重要ファクターの電気代も高い。
理工系の学生の比率が低い。
第一の波は上記のように乗り下りれたが、歴史から見れば、
第二、三の波に勝てないわけではない。
AI-readyの状態を作ることが大事。
過去の歴史では、若い人が立脚して日本を変えている。
<3.求められる人材とスキル>
これからは企業はスケールで儲ける企業から、創造できる企業が強くなる。
枠にとらわれない何かに突き抜けている人材が必要。
ビジネス力×データエンジニアリング力×データサイエンス力
現代のリベラルアーツ 母国語×世界語(英/中)×問題解決能力×データ/AI知識
情報を集めすぎると、新しく知覚する内容が少なくなる。
<4.未来を創る人をどう育てるか>
スキル再生をシステム化する。
海外からの輸血で時間を買う。(過去の歴史も海外から学んだ)
数学は科学の基礎言語
仕事=力×距離(仕事は生み出す変化が必要)
<5.未来に賭けられる国に>
科学技術予算が他国に比べて圧倒的に少ない。
学生一人当たり予算も圧倒的に少ない
大学教授の年収も米国の2分の1
米国の大学は卒業生の寄付と運用投資があるので手厚い
日本としても10兆円の基金を募ろう
国家予算の大半は、社会保障、残債払い等過去に充てられている。
圧倒的に未来への予算が少ない。
数パーセント未来に投資するだけで未来が開ける。
生まれた時からの年金積立のすすめ
負のサイクルを未来のサイクルへ
<6.残すに値する未来>
不確実性 4つのレベル
・確実に見通せる
・他の可能性もある
・可能性の範囲が見えている
・まったく読めない
未来を創る方が自由度が高い
水産資源が減少している。
地球上の生物の質量構成 人間 27% 家畜64% 野生動物 9%
SDGsとSociety5.0の交点を目指すべき
この本を読んで、ある程度今後のビジネスの勝ち筋というのは
自分なりに理解はしているつもりで納得でした。
しかし、将来に対する科学技術、人材への投資が圧倒的に日本は少ないという点、
そして、地球がこのままでは後数十年しかもたないという点は大きな衝撃を
受けました。やはり、今までのやり方や社会制度は疲労崩壊しています。
今後、将来に向けて個人として、そして社会と連携して何ができるか
深く考えさせられる、おすすめの本です。
是非、一度手に取って、未来の社会について考えてみませんか?
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