本日は、読書レポートをお届けします。
未来の大国 2030年、世界地図が塗り替わる です。
国際政治学者の浜田さんが著者です。
BRICSやVISTA等と言われている国は今後も発展していくという
認識はありましたが、この本ではここに入っていない国もあって、新鮮でした。
また、巻末に2100年までの未来年表がついていて、未来を妄想するのもおもしろい
なあと思いました。では、盛りだくさんなので中身を見ていきましょう。
<未来の大国の条件とは>
ブロックチェーンのような最新技術を柔軟に取り入れることができることが必須
リブラのような仮想通貨を導入できるかどうかが大国の道
<豊かさを実現する国の5条件>
・暮らしている人の満足度が高い
・多様性に寛容 新しい発想や技術が生まれやすい
・新しい技術を安全に運用、柔軟に使える
・普遍的な価値観を提示している(昔の自由な国 アメリカ)
・豊かさを実現するための資源がある
<北朝鮮>
レアメタルの宝庫、ブロックチェーンの技術を持っており、トップランナー。
日本の統治時代に徹底的に調査をして、日本が情報を持っている。
マジック大国なので、マジックが交渉カードになり得る。
<ベトナム>
会計や証券制度は日本の制度を反映している。人口増加率が高く、若い国
中越、ベトナム戦争でも負けなかった。粘り強く、起業家も多い。
社会主義の関係で、ロシアとも関係が深い。シリコンバレーを越えるIT都市
の構築を目指しており、ポテンシャルはある。
<インドネシア>
2050年 世界第4位の経済大国を目指している。次々とスタートアップが立ち上がっている。2024年までに交通渋滞のため首都圏移転を目指している。特需が期待できる。
<イスラエル>
言わずとしてたIT大国。高度な軍需技術を民生に転用できる。
投資家と優良IT企業が殺到している。
<イラン>
アメリカに屈せず、中国、インド、ロシアと連携。
中東で2番目に国土が大きく、人口は1番多い。
<オマーン>
オマーンの領海域で、石油、天然ガスが見つかった。ホルムズ海峡を通る必要がなくなるので、戦略的に重要な国。
<アフリカ連合>
ポテンシャルが高い。中国がかなり投資してきたが、不信感が出てきて、日本に期待している。
<アメリカの衰退と中国の今後>
アメリカは内向きになっており、教育の荒廃が進んでいる。
GAFAのように、国境を越えて増大し、国家レベルの予算を持っている企業もあり、国家の優位性がなくなっている。中国は建国100年の2049年の世界一を目指している。
中国は技術はあるが、科学はない。よって新しいものを生み出しにくい。
一人っ子政策により、少子化、軍の弱体化が予測される。政治的な不安もある。
<日本の今後>
海洋には、メタンハイドレート、レアアース泥の資源があり、資源国家になる可能性がある。水道技術が高く、水大国になり得る。
いかがだったでしょうか。
今までは国という単位で国土が形成され、経済が成り立ち、軍隊があり、そして通貨が発行される仕組みの中で過ごしてきましたが、今やFacebookの人口はどの国の人口よりも大きく、通貨まで発行しようとしています。今後は、もはや国という枠組みは古い概念であり、今後は企業や個人が重視される世の中になっていくであろうと感じました。
皆さんもいろいろと示唆の富む本書を読んでみてはいかがでしょうか。おすすめです。
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