今回は読書レポートをお届けします。
今回紹介するのは、集中講義 デジタル戦略 テクノロジーバトルのフレームワーク
という本です。
いまや、どの産業にもデジタル化の戦略を織り込まないと淘汰される時代となってきました。これに気付いていない、または気づかない振りをしている人もいるかもしれませんが、望む、望まないにかかわらず、次第に巻き込まれます。
これからの時代に備えて、このような本で知識武装をし、納得感を持ってデジタル化の
時代に挑んでいきましょう。
今回は、かなり学びが多かったので、2回に分けてレポートをお届けします。
【前編】
【「100年に1度の大改革」は他人事ではない】
今や、トヨタ社長の豊田さんも言っているように、自動車業界にも激変のレジュームチェンジが起きようとしている。食うか、食われるか、プラットフォーマーになるか、単なる車のサプライヤーとして、1次、2次会社として生きるのか、そんな時代に突入しようとしている。
【デジタル化の3要因】
モジュール化(レイヤー化)、ソフトウェア化、ネットワーク化が3要因。
既存のサービスをレイヤー化し、消費者がサービスによって、直接選択可能にする
必要がある。これは自社のバリューチェーンを壊すことにも繋がるかもしれないが、
他社がやるのか、自社が敢えてやるのか選択に迫られている。
ただ、この意思決定にはタイミングが重要である。これにより、複数のビジネスモデル
を持つ会社に進化する必要がある。複数のビジネスモデルの代表企業はアマゾンである。
【しょぼい技術をなめるな】
デジタルカメラも最初はしょぼい技術だった、これが、顧客の利用したい性能、コスト
に到達した時点で爆発的に市場に受け入れられる。これがクリステンセンのいう破壊的イノベーションモデルである。
【代替のパターンはいくつかある】
音楽用CD、レコードといった完全代替、新聞の紙、電子版といった部分代替のパターンがあり、それによって対応方法、スピードが異なる。また製品の代替より、プロセスの代替が浸透すると、過去の仕事が仕事でなくなるので変化が大きい。
【代替の危機の分類とは】
完全/代替、スピードが速い、遅いで4分類に分けられ、ぞれぞれゆでガエル地獄等の名前が付けられている。
【対応戦略】
防衛(退却、収穫(できるだけ長持ち))、)攻撃(創造、破壊(自ら))の4種類がある。ただ、危機の感じ方は主観なので、企業が主体的に行動できるかが鍵。
そのため、生存可能な領域だと思っても、その領域がずれている可能性がある。
【既存企業は合理的だから失敗する】
既存市場は、変化は少しずつなので、当面の収益性は高いので、現状維持を取りやすい。また、資源(技術、設備、人材、チャネル、取引先など)をうまく活用して今後も
展開したいと思うので現状維持バイアスがかかり、人材も既存市場に最適化されている。そのため、新規検討はスピンアウトした組織で考えることが大事。
最後の、既存企業は合理的だから失敗するは私の経験からも良くわかります。
今まで既存事業で教えられて身についた常識が通用しないことを考えなければ
いけないので、今までの経験のアンラーンが必要です。
デジタル化をミッションとしているサラリーマン人材におすすめな本です。
次回に続きます。
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